Photo © Takumi Ota
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Escenario Shirokane

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Lieu
東京都港区, Japon
Année
2020

東京の中心、港区白金に建つ集合住宅・店舗・事務所の複合ビルのプロジェクトである。敷地は、古川の南に延びる五の橋通りの四差路角地に位置する。

五の橋通りは昔ながらの商店街の雰囲気を持つ通りでありながらも道幅は狭くはなく、建物ファサード2面を引きで見ることができる。それ故、街角のアイコニックな存在となるようデザインを意識した。壁式RC造5階建ての計画で、外装はコンクリート打放し壁でコンクリート面が揺らぎを見せるように渦巻状に所々シフティングしている。この揺らぐコンクリート面のファサードデザインにより、路上に落ちる影も変化に富み、季節、時間で様々な表情が見られる。また、エントランスに設けたステンレスバイブレーション貼り壁面も角度を持たせることで、天候や、四差路を行き交う車や自転車、人々を多く映し出す。白金の賑やかな街に相応しく、またその活気を映し出すひとつの世界を、街の人々や居住者が垣間見られるデザインとした。

建物構成は、1階に飲食店舗を想定するユニットを設け、2階から4階までは各階2ユニットの住戸とし、4階から5階のメゾネットは、事務所スペースとしている。白金の街らしく、一つの建物内で様々な用途が発生している。

各住戸は、ワンルームから1ベッドルームタイプで、正方形に大きく象った開口部により空間のひろがりや光、風の入り方などに配慮した計画となっている。住戸は無駄をそぎ落としたシンプルなデザインと、多様で自由度の高い空間構成を実現させるため、1LDK以上の広さの住戸ではベッドルームとリビングルームの仕切りは、可動壁とし連続して一体的に使用出来ることも可能としている。また素材のコントラストを際立たせるため、白色壁とコンクリート打放し壁の構成としている。それぞれの住まい手により、リビング、ダイニング、ベッドルームを自在に変化させることが出来る空間関係となっている。

また天井高さを3.7Mとしたロフトスペース 付きメゾネットタイプの事務所は、居住も可能な空間とした。メインフロア、ロフトスペース 、ミーテイングスペース、キッチン、収納室、ユニットバス、屋外テラスにより多様な屋内外の空間を享受できる。ミニマリズムを基調に、素材と大らかな空間構成により、豊かさや居住者が主人公となるライフスタイルを提案している。

Architect: Ryuichi Sasaki / SASAKI ARCHITECTURE + Rieko Okumura / YTRO DESIGN INSTITUTE
Design Team: Ryuichi Sasaki, Gen Sakaguchi, Yuriko Ogura / Sasaki Architecture
Producer: Hidetaka Gonai / Escenario Co.,Ltd
Structure Engineer: Tatsumi Terado / Tatsumi Terado Structural Studio
Client: Nobumitsu Ohashi / Shukou Kensetsu Co.,Ltd
Light Design: Natsuha Kameoka / Lighting Sou
Metal: Shinko Stainless Polishing

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